現在進学や就職で迷っている方向けに、海外大学院留学という選択肢もありますよという記事です。

前提として、海外大学院留学で得られる経験やスキルは卒業後の進路に大きくプラスに働くというのが個人的な見解です。
とはいえ、留学中の生活や留学後の進路の想像がつきにくいため二の足を踏んでしまう方が多いのではないかと思います。
(僕は情報の少なさから留学前はとても悩みました。)

今回の記事ではそんな海外大学院留学のメリット、デメリットについて話していきます。

まず、僕の経歴を書いておきます。

僕は東京の四年制理系大学を卒業後、一年間の準備期間で英語をほぼゼロから勉強しました。
一年後にイギリスのエディンバラ大学でAcoustics and Music Technologyという修士プログラムをスタート。
このコースでは、音楽を対象にした数学、物理、プログラミングを主に勉強しました。

エディンバラ大学院を卒業後、日本で半年間フリーランスエンジニア、
現在はデンマークの会社で正規雇用のソフトウェアエンジニアとして働いています。


今回は僕の経験に基づいた海外大学院留学に対する見解を書いていきます。

エディンバラの街並み

メリット

  1. 高い教育水準で専門性を磨くことができる
    QS世界大学ランキングトップレベルの大学院では、世界中から優秀な教員や生徒が集まっています。
    周りのレベルに刺激を受けてがむしゃらに勉強することで無理やり自分のレベルを引き上げることができます。
    また、学部時代の専門内容と必ずしも結びついている必要がなく、ベースの勉強内容が似ていれば専門の方向性を変えることもできます。(ただし、語学→数学などの大幅な専門分野の変更は難しい)


     

  2. ビジネスレベルの英語力が身につく
    海外の大学では、専門英語を使ってディスカッションに参加したり、英語で書かれた論文を大量に読むことが日常的に求められます。
    最初の数ヶ月は慣れないため、メンタルが折れそうになることもありますが人間不思議なものでそのうち慣れます。
    英語を日常的に使ってかつ専門分野を勉強することができるので、とてもコスパのいい英語力の伸ばし方だと思います。
    また、そうして得た英語力は卒業後に外資系企業や海外の企業で即戦力で使うことができます。
    お気に入りのカフェの常連犬



  3. 質のいい情報が回ってくる
    世界中から生徒や教員が集まってくるので、様々な国のインターンシップや正規雇用、PhD募集の情報が回ってきます。
    場合によっては、卒業生や大学の友人からの紹介で海外企業での仕事をゲットすることもできます。
    コースによっては卒業生用メールリストが存在し、常に就職の情報やPhDの情報が回ってきます。
    大学主催の就職フェア等もあり、仕事の情報に触れる機会はたくさんあります。


     

  4. 超ソフトスキルが身につく
    僕は個人的にこれが最大のメリットだと思います。
    学部留学を経験していない人達(僕もその1人)にとっては、正直に言うと海外大学院留学はチャレンジ続きになります。
    慣れない英語での講義、課題に研究や友人とのパーティですら英語力やコミュニケーション能力に不安を覚えることが多くあります。
    しかし、そうした困難を乗り越えることで得られるコミュニケーション能力やストレス耐性は仕事で大いに役立っています。
    プレゼンテーションを行うこともあるので、人前で発言をすることにも慣れます。


     

  5. 選べる仕事の幅が広がる
    日本では英語力があることが就職にとって大幅なプラスとなるので、雇ってくださいというスタンスではなくなります。勉強した専門内容が活かせる仕事を選ぶ場合は、新卒採用だけでなく中途採用も視野に入れて就職活動をすることができます。専門性が高い場合、そのまま海外の企業で就職を視野に入れることもできます。

デメリット

  1. 日本の新卒採用枠を捨てることになる可能性がある
    実はこれ、僕が留学前に一番心配だったことです。
    海外大学院を卒業すると、イギリス含むヨーロッパの大学では9月-11月に卒業する場合が多いです。
    日本の新卒採用は就職1年前の春頃に開始なので、会社によっては9月ごろには新卒採用を既に終えている会社もあります。
    どうしても新卒枠で入社したい日本の企業がある場合、前もって採用時期を確認しておく必要があります。


     

  2. ドロップアウトする可能性がある
    海外の大学院は入るのは簡単で出るのは難しいと言われているのを聞いたことがあるかもしれませんが、その通りです。
    毎週膨大な量の課題が出る上に評価基準が厳しいので、コースを途中でドロップアウトする友人が僕の周りにも一定数いました。
    彼らは全コースに出席、課題も当然相当な時間をかけて提出。それでも知識不足や英語力不足でMasterの学位を得ることができませんでした。在学中は勉強に専念する方がいいでしょう。(学部の専門分野と異なる修士のコースの場合は特に)


     

  3. 学費が高い
    QS世界大学ランキングの上位20位ぐらいを見ると分かりますが、イギリスやアメリカの大学がほとんどを占めています。from mastersportal.com

    QS World University Ranking 2019 (from mastersportal.com)

    これらの国に留学を希望する場合、学費は特に高くなってしまいます。(500万程)  しかし、日本の大学よりも奨学金の選択肢が充実している大学が多いので、大学のホームページ等を見てみるといいと思います。 また、卒業後に海外就職をして日本よりも高い給料で働くことができた場合や、学部卒よりもいい待遇で日本で働くことができた場合、費用は数年で回収できます。


  4. 差別にあう可能性がある
    悲しいことにこれは事実で、国によって頻度こそ変われど差別を経験する可能性はあります。
    僕の経験では、歩いているだけで物が飛んできたり罵声を飛ばされることもありました。
    差別を一切経験したことがない人もいるので、ある程度運や住む地域によって変わると思います。
    日本では自分がアジア人であることを意識することは少ないので、初めはショックを受けるかもしれません。
    (わざわざその国にお金払って来てるのに勘弁して欲しいですね)


     

  5. ホームシックになる人もいる
    僕は未だホームシックを経験したことはありませんが、人によっては日本の家族、友人や文化が恋しくなる人もいます。
    時差もあるので日本の人達と連絡を取るのは確実に難しくなります。(クラスが終わる頃には日本は真夜中だったり)
    あと、焼肉とか寿司が耐えられないぐらい恋しくなります。

まとめ

今回は海外大学院留学のメリット、デメリットを自身の経験から書いてみました。

よく見かける留学体験記等では良いところばかりが目立ちますが、
実際の海外大学院留学はこのようにメリットと同じぐらいデメリットもあります。

 

僕はがむしゃらに勉強することと、メンタルを強くすることでデメリットの大半を解決することができました。

 

日本での新卒採用を捨てたことに関しては、英語力と専門性がつくことで日本の企業だけでなくむしろ海外の企業も就職先として視野に入れることができたので卒業時期になると全く気になりませんでした。

 


修論提出と同時に魂を解き放つ著者



また、大学院留学で苦楽を共に過ごした様々な国籍の友人は一生の財産になります。

 

僕にとっての大学院留学は一生に一度の大きなチャレンジで、その後の人生を大きくプラスに変えてくれました。

上には書いていませんが、人生の舵取りを変えるために30歳を過ぎて大学院で勉強している人も少なくありません。

 

もし今進路で迷っていて、好きな仕事を世界の好きな場所でしたい方は思い切って海外大学院留学をしてみてはどうでしょうか。




ここまで読んでくださってありがとうございました。
もし需要があれば次回は大学院入学までにしたことついて書こうと思います。

Aki