北欧でエンジニアとして働いたら

日曜の昼、お気に入りのカフェでジャズ生演奏を聴きながら濃いめのラテを飲む。
パソコンで作業をする人にも優しいWifiと電源付きで長居することもできるので、ここで作業をしつつリラックスする、週末はそんな生活をしています。

さて、今日はそんな北欧では普段どのように仕事をしているのかを書いてみました。職種によっても変わってくると思うので、僕の経験をもとにソフトウェアエンジニアとしての労働環境に焦点を当てたいと思います。

オフィス

僕が現在働いているデンマークの首都、コペンハーゲンにある会社の写真を撮ってきました。CEOが家具に力を入れすぎているので、オフィスというよりまるで家のような仕上げになってます。アフターファイブに会社のリビングでヒュッゲしたりすることもあります。

リビングルーム

実際に仕事をする部屋はこんな感じです。デンマークの会社では、上下昇降式のデスクを買う責任があると聞いたことがあります。ずっとパソコンに向き合う仕事なので、個人的にこれはとてもありがたいと思っています。

作業ルーム

平日のスケジュール

1週間のスケジュールはこんな感じです。

毎日9:15から30分ほどのチームミーティング。あとはプロジェクトの必要に応じてミーティングが入ってます。そのほかの空白の時間は、コードを書く、データ分析、クライアントへの資料作りなどをしています。最後に、金曜日の16時に会社全体のミーティングがあります。

現職はデータサイエンティストなので、ソフトウェアエンジニアをしていた時より少しミーティングが多くなったように感じます。

労働環境

上のスケジュールからもわかるように、基本的な労働時間は9時から17時まで。デンマークでは今まで2社で働きましたが、どちらも契約書には1週間で37.5時間の労働時間が定められていました。

かといって厳密に労働時間を調べるようなことはなく、基本的には自己申請です。
朝遅く出勤する時があれば、夕方少し仕事をしてから帰ることもあります。

これはデンマークというより会社の規模なのかもしれませんが、大きめの会社だと朝早く来て夕方17時には必ず帰る(残業はしない)、人によっては16時に帰っている人もいました。

現職のスタートアップでは、自主的に残業をしている人もいます。といっても、21時まで毎日仕事をしている人はいません。(残業=不健康と見られがち)

残業を強制するような文化はないので、プロジェクトの進捗によっては締め切りを伸ばすということも多々あります。

日本から来たばかりの時に、当たり前のように残業をしていると、上司に帰って美味しいものを食べて寝るように言われることがよくありました。

仕事中に雑談をすることは少ないですが、やはりコーヒー好きな人が多いので1日に何度か同僚とコーヒー休憩に行って世間話をすることがあります。

ランチ休憩は大体30~40分程度、さくっと食べて仕事に戻る感じです。

給与

デンマークでの平均給与は額面で28,000 DKK (46万円程度)です。IT系の仕事は人材が不足していることもあり、比較的待遇はいい方だと思います。

僕は大学卒業後に初めてフルタイムとして働いたデンマークの会社で、37,000 DKK(61万円程度)のオファーをもらったので、驚いた記憶があります。

ただし、デンマークの所得税は諸外国と比べて高く、実際に手元に残るのは24,000DKK(40万円程度)です。

しかし、日本とは異なりここから住民税、健康保険費用などが引かれることはありません。年金は任意加入で、会社と契約している場合自動的に給与から引かれる場合もあります。

デンマークではオファーを受ける際、給与交渉を行うのが当然のようです。(僕は最初の会社でそのことを知らずにそのままのオファー額を受けてしまいました。)

同僚とのコミュニケーション

僕が今回一番書きたかったのは実はここです。

デンマークでは、組織がフラットな体制を持っているところが多く、部下上司といった関係に関わりなく自分の意見を主張する場面を多く見ます。

質問をしたり意見を主張することで、プロジェクトに関わっている、意欲がある。というように捉われることが多くあるようです。

北欧の人たちといえば穏やかなイメージが強かった僕にはここがいちばんの驚きでした。

意味のない議論や、間違っている主張を続ける人には厳しい意見が飛んでいる状況は何度か見ました。しかし、この習慣は効率の良いミーティング、成果の出る議論を保つためには良いことで、意見がぶつかったことで同僚との関係性が悪くなることはほとんどありません。

激しく意見をぶつけた同僚がその数分後にビールを飲んで楽しく話す、なんてこともありました。

公私混同を分け、短い労働時間で最大の効率を出す。北欧ならではの働き方と言えるでしょう。

おわりに

北欧でのエンジニアの仕事がどういうものか、ありのままに書いてみました。

いかがだったでしょうか?質問等あれば是非コメントください!

読んでくださってありがとうございました。


Aki

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